我が子を読書好きに育てる6つの方法

我が子を読書好きにする方法

我が子を読書好きにする方法

本の有用性は疑うことがない。しかし、子供達を取り囲む環境はゲームやケータイ、テレビなど娯楽であふれかえっている。社会性が大きく伸びる10歳頃、友人との遊びなどほかに忙しくなり、読書習慣がしっかり身に付いていない子供は本をほとんど読まなくなるそうだ。ある統計によれば、読書時間が1日に30分以上ある小学生は3人に1人、1時間以上ある小学生は6人に1人。中学・高校になるとその割合はさらに減る。高校生では1ヶ月に1冊も本を読まなかった生徒が50%以上にもなる。読書をする習慣が身に付いているだけで、周囲と差を付ける事ができるのだ。小学校に入る前から読み書きや計算など前倒しで勉強を教えても、どこかで必ず学校の勉強が追いついてしまう。そんな先駆け勉強より、学力の土台・基礎であり、知的好奇心や創造性を培う読書習慣を身に付けさせる事の方が、よっぽど将来伸びるのではないか。そして小さい頃の習慣付けは親の役目である。

ここでは、かわいい我が子に本を読む習慣付けをする、つまり本好きにする方法をお伝えしたいと思う。

いつでも本にアクセス出来る環境を

リビングやダイニング、子供部屋があれば子供部屋に、いつでもすぐに手に届く所に本を置いておく。家族みんなが集まるリビングの本棚には、お父さんお母さんが好きな本と一緒に子供の本も置く。家族みんなが本を読みたい時にいつでも読めるように、また本が身近に有るのが当たり前の環境を演出するのだ。全ての本を買うのは難しいので、図書館などもうまく利用し、ごっそりと借りて並べておく。図書館も一つの図書館に限らず複数利用しても良い。住んでいる自治体以外でも貸し出しカードは作れるのでうまく利用したい。

また子供の本だけでなく大人の本を一緒に置いておき、それを親が楽しそうに夢中になって読んでいると子供も興味をもって難しくてもいつか読んでみたいと思うと、ドンドン読書にのめり込んでいく。

親が読書の楽しさを伝える(一緒に読む習慣を付ける)

親が読書の習慣があれば子供も自ずと読書をするものである。ある時電車に乗っていたら本を読むお母さんの隣で窓の外を見ていた小学校低学年くらいの女の子がいた。そのうち景色を見るのに満足したのか、母親同様自然と鞄から本をだして黙って読み始めた。ちょっとした移動の時間の過ごし方など親の行動を子供は真似るものであり、親の読書習慣は子供にも影響するなと感じた。

また、読書習慣をつけさせる時に、ただ単に、子供に読みなさいと強制しても子供は読まない。本を読むのは楽しそうだと思わせ興味をもたせなければとても続かない。その為には、親が率先して楽しそうに本を読む姿を見せ、また本の面白さを伝える事が大切だ。夢中になれる本との出会いも大切である。難しすぎる本を最初から渡されても本好きにはなれない。自分が子供の頃夢中になった本を、自分の思い出とともに勧めて、一緒に内容について話したりすることで子供はより楽しんで本を読む事ができるだろう。

読書ノート

本を読む量が増えて来たら読書ノートをつけると目に見えて達成感が味わえ、よりたくさん本を読もうというモチベーションに繋がる。手間をかける必要はない。本のタイトルと作者、読んだ日付と一言感想等を書いておくと後から見返したとき内容を思い出せて楽しいだろう。子供が小さいうちは親がつけてあげると良い。一言感想を書くと言うのも、本の内容を思い出し一言に要約させることになり、頭の整理にもなる。時々読書ノートを見ながら、親子でどんな本を読んだか紹介し合うというのはどうだろうか。親子のコミュニケーションにもなるし、読んだ本の復習、また内容を簡潔にまとめ人に伝えるのはとても難しいが、よいプレゼンの練習になる。本の楽しさを親子で共感できる時間になるだろう。

小学校中学年頃になると、親や友達と競争しても良いかもしれない。子供はゲームや競争が大好きだ。けして量で勝負するものでは無いかもしれないが、多読のモチベーションになる。かくゆう私も小学校の頃クラスの友人と本をどれだけ読んだかで競争していたものだ。

他人の子を褒めてライバル心に火をつける

子供はお母さん、お父さんに褒められる事が大好きだ。行動の原動力にもなる。そんな親が他の子を褒めたらどうだろうか。悔しくってきっと自分をもっと褒めてもらいたいと思うだろう。その心理を利用する。例えば同じ歳の子が難しい本や分厚い本を読んでいると、「◯◯君はあんなに難しい本をもう読んでてすごいねえ」と褒めるのだ。そうすると自分も褒めてもらおうと、積極的に難しい本にもチャレンジするかもしれない。

ここまでは本好きにするためのギミックだったが、残りの2つは、やるとより効果UPの方法を紹介する。

音読

昔から国語の宿題で音読があるのには訳がある。もっと昔、寺子屋でも漢詩などを素読み・暗唱していた。音に出して自分の声で読み耳で聞く事で、より理解を深めたり、音のリズムや文章の流れを身体で覚える効果がある。毎日音読することで脳の司令塔の役割をする前頭前野の働きが活発になり、(テレビゲームをしている時の3倍)インプットとアウトプットを同時に行うことで、脳内の伝達組織が活発になる。また前頭葉は言語能力や自制心、やる気など様々なことに関係があり、ストレス軽減や暗記力アップ、老化防止にコミュニケーション力アップなど、その効果は絶大だ。

本で知ったことを体験させる

本を読んで知った事を実体験させることでより知識は定着し、また現実と繋がることでその事柄についてより興味を持つ事が出来る。さらには本がさらに楽しく有用に感じるかもしれない。
ぜひ本を読んだらその事をさらに詳しく知れたり、手に触れたりにおいを嗅いだりと、多面的に触れさせてあげたい。美術館や博物館、歴史資料館、動物園、プラネタリウムなどぜひお出かけ先選びの際に本とリンクさせて決めてみるのはどうだろうか。

いかがだっただろうか。読書や音読は、子供だけでなく大人にも多くの恩恵をもたらす。ぜひ大人も一緒に楽しみ、その楽しさを子供に伝える事で読書の楽しさを感じさせて上げて欲しい。