3歳は早いけど5歳は遅い?英語育児は何歳から始めるべき?

英語育児は何歳から?

英語は何歳から始めるのが正解?

英語育児は何歳から始めるのが正解?

英語の早期教育、いったい何歳から始めるべきだろうか?多くのお母さんお父さんが悩む点だと思う。
ベネッセが2014年に行ったWebアンケート(回答者100名)で、子どもの英語教育は何歳から始めましたか?という質問に対し、最も多かったのが5〜6歳以上で38%。次に多かったのが0〜2歳の25%。

 5〜6歳で始めさせた親御さんの意見としては
・まずは日本語がちゃんと話せてからだと思っていたから。
・学校の必須科目になるので小学校に入ってから本格的に授業で英語を学び始めてからで十分だと思うので。
などの意見があった。

次に多かった0〜2歳で始めさせた親御さんの意見としては、
・まだ英語がわからなくても、英語にふれる機会は早い方がいいと思ったので。
・とにかく、耳を鍛えたかった
しっかりと教育する、というよりは英語耳を鍛えたり、英語の音に慣れることを重視しているようだ。

3歳未満のお子さんをお持ちのお母さんは、出来るだけ早く始めた方がいいのでは?と焦りながらも、日本語もおぼつかないのに、早すぎるのはどうだろうという心配も。

一方で5歳以上のお子さんをお持ちのお母さんは、出遅れてしまった?と焦っているかもしれない。
一体何歳で始めるのがいいのか、それぞれの立場の主張を検証してみたいと思う。

 

主張1:3歳から開始。日本語の基礎を作ってからの英語育児が良い

参考にしたのは、『お金・学歴・海外経験3ナイ主婦が息子を小6で英検一級に合格させた話』

主張としては、日本人両親で日本で生活している以上母語は日本語。そのため日本語は他の子供に遅れることなくきちんと身に付けさせたい、ということですでにある程度日本語が話せるようになっていた、2歳10ヶ月からスタートさせたそうだ。
このお母さんは、日本語の発話が十分に出るようになってからの英語育児の開始で十分コミュニケーションが取れるため英語の導入もしやすかったとのこと。
常に他の日本人のお子さんと比べ日本語が遅れる事がないよう気をつけていたそう。

※主婦ブロガー タエ:『お金・学歴・海外経験3ナイ主婦が息子を小6で英検一級に合格させた話』参照。

 

お金・学歴・海外経験 3ナイ主婦が息子を小6で英検1級に合格させた話

お金・学歴・海外経験 3ナイ主婦が息子を小6で英検1級に合格させた話

  • 作者:タエ
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2014/10/07
  • メディア: 単行本
 

 

 

主張2:日本語習得前に英語を学んでも悪影響はないので早く始めるべき

参考にしたのは、『バイリンガルは5歳までに作られる』※。
主張としては、英語を「自然に」習得させる事が大切ということ。

例えばある程度成長すると、「英語はイヤ、日本語にして」と主張したり、すでに好きな日本のアニメがあったりと、親が英語教育を始めようとしても好き嫌いが既にあり、主張し始めていると導入が困難になることもあるとのこと。
また、幼児期は同じ事の繰り返しも好んでするが、成長すると同時に繰り返しする事が苦痛に(大人はそう)になってしまう。そうなる前に例えば英語の絵本やCDを繰り返し聞かせる事ができるというメリットも。

恐らく日本人の親が最も心配する日本語の遅れについては、「一時的に遅れていても、追いつくので問題ない」との主張。
例えばインターナショナルスクールに通わせた場合、インターの幼稚園を出た段階で、英語はネイティブの子供より劣り、日本の幼稚園に通っていた子より日本語も劣るかもしれないが、日本語の小学校に通えば日本語浸けとなり日本語は飛躍的に伸びる。
また学校に行き始めて日本語浸けになってしまうからこそ、小学校に入るまでに英語に十分に親しませ、習慣にしておかなければ、学校から帰宅後も、宿題や塾などで忙しく、英語に接する時間がドンドン減ってしまうという懸念点がある。小学校以降もインターに通わせる事ができるならまた話は別であるが。

※三幣 真理著:『バイリンガルは5歳までに作られる』

 

バイリンガルは5歳までにつくられる

バイリンガルは5歳までにつくられる

  • 作者:三幣 真理
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2016/02/27
  • メディア: 新書
 

 

 

主張3:英語を第一言語にしたい、マルチリンガルにしたいなら今すぐ始めよ!

参考にしたのは、『今風子育てーバイリンガルからマルチリンガル』※。

日本人の母親と台湾人の父親の元で香港でイギリス国籍を持って生まれ、台湾やカナダで育った著者の息子は中国語、台湾語、日本語、英語を幼少期に習得したマルチリンガル。その後フランス語やスペイン語も習得している。

生まれてすぐにした事は、とにかく「耳を開く」ために様々な言語を聞かせること。(詳しくはまた別の機会に書きます)そして、計画的に一つ一つ言語を導入している。
一番の基礎にしたかった英語は早く始めすぎて嫌いになって欲しくなかったので、台湾語、中国語などを習得してから、幼稚園を1年だぶらせて、英語オンリーの幼稚園に通わせ基礎をつけて英語の小学校に入れている。
他の言語習得の経験があったのでやり方も自信もついており、短時間ですぐに追いつく事ができたようだ。多言語の導入の仕方は、とにかくその言語を使う環境を作ることと、1人につき1言語担当にすること。
父親とは中国語で、母親とは日本語で、毎週末遊びに行く祖父母とは台湾語で、さらにベビーシッターには台湾語でのみ話しかけてもらい、中国語の幼稚園、英語の幼稚園に通わせている。
日本語は母親の母語でもあり、きちんと習得して欲しかったので生まれたときから自分が話しかけをし、DVDや絵本などで日本語環境を与え、年に1~2回の日本滞在で使う機会を作り継続に努力。
この著者の主張は、どうせバイリンガルをめざすなら、マルチリンガルも同じなので2言語だけなんてもったいないので多言後習得を目指すべきだと言っている。それほどまでに子供の可能性は無限なのだと。また大切なのは導入とその後の継続させるための努力で、言語は使わなければすぐに忘れてしまう。継続して使う環境を作ることが重要とのこと。

※テツママ著:『今風子育てーバイリンガルからマルチリンガル

 

今風の子育て:バイリンガルからマルチリンガル: グローバル化世界を歩む我が子へ

今風の子育て:バイリンガルからマルチリンガル: グローバル化世界を歩む我が子へ

  • 作者:テツママ
  • 出版社/メーカー: Multilinguannaire
  • 発売日: 2014/10/31
  • メディア: Kindle版
 

 

 

主張4:日本人家庭から海外の一流大学に入学させたいなら・・・

参考にしたのは、『世界に通用する一流の育て方 地方公立校から塾無しでハーバード現役合格』※。

もしも帰国子女でもなく、海外留学経験があるわけでもない、一般の日本人家庭に育ち、大学から海外の名門大学に入れたいのなら、生半可ではダメなようだ。英語も慣れ親しむレベルから、ネイティブと同様に読み書きできるレベルに持って行かなければならない。(各科目の試験は当然英語)。
著者の娘さんは、大分の公立高校から一度も塾に通う事無く母親と二人三脚でハーバードに合格しているが、幼少期からの英語教育は、慣れ親しむというレベルをすっ飛ばし、読み書きに重点を置いたスパルタ系。
「高いレベルの英語に最初からチャレンジさせる」という教育方針で、著者が主宰する塾では最初からいきなり長文を読ませ、英文を書かせるのだとか。中学校英語の内容は2ヶ月もあればマスター出来るそう。日本の学校の英語教育では圧倒的に読む量が少なく、かといってアウトプットは皆無、という著者の主張には納得させられる点も多いが、実践するなら親も相当な覚悟が必要だと感じる。

ちなみに英語教育とは関係ないが、海外の一流大学に合格したいなら、勉強ができるだけではダメなようだ。ボランティアであったりスポーツや音楽など何かに真剣に打ち込み何かしら結果を出したり、経験をしていて「人間的に魅力が有る」事が一つの条件の様だ。
著者の娘さんもずっとバイオリンを続けており、高校生の時にはアメリカで演奏ツアーをするなど何かしら人と違う経験をし、それを入試の面接の時に話したそうだ。

※廣津留真理著:『世界に通用する一流の育て方 地方公立校から塾無しでハーバード現役合格』

 

 

世界に通用する一流の育て方 地方公立校から<塾なしで>ハーバードに現役合格 (SB新書)

世界に通用する一流の育て方 地方公立校から<塾なしで>ハーバードに現役合格 (SB新書)

  • 作者:廣津留 真理
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2016/09/06
  • メディア: 新書
 

 

 

 

まとめ:到達目標によっても変る、英語教育の始め時

 

いつから始めるべきかは、明確な正解は無いだろう。また、目指すレベルにもよる。それぞれ3歳で始めた成功例もあれば、生まれてすぐ始めた成功例もある。各家庭の教育方針や環境によって、また目指すレベルによって、そして何より子供の性格や特徴に併せて決めるのが良いようだ。

しかし、幼少期の子供の成長は早い。まだ自分の好みも無く、自分で選択したり主張出来ないうちは、親の与える物や接し方がその子供の習慣を作って行くので親としては教育方針をよく考え実施して行くべきであろう。ただし他の家庭の子がもうはじめているから、といった他人に惑わせる事無く、どんな子供に育って欲しいかで判断すべきである。
自分の息子は現時点で10ヶ月。幼稚園はインターに通わせる事も可能かもしれないが(要検討)、小学校は恐らく日本の通常の学校。それを考えると小学校に入る前までに英語の基礎(中学校卒業程度)を身につけ、自分でさらに勉強して行ける土台づくりまではしておきたいと考えている。現時点では、英語の歌や朗読の掛け流しと英語の絵本での読み聞かせだけ始めている。日本語の発話もまだ無いので、発話が始まる1歳頃から英語での語りかけを始めたいと思っている。